2024年前期の「虎に翼」の放送が終了し、2024年後期は橋本環奈主演の「おむすび」が始まりました。
時代背景や実在モデルの有無の違いなど雰囲気がガラッと変わったこともあり、視聴者からの辛口評価が目立ちます・・・
ですが、NHK連続テレビ小説は1961年(昭和36年)から始まった長寿帯番組です!
きっと今までもこれからも、それぞれの物語には我々視聴者に訴えかける深いメッセージがあるはずです。
そこで、「おむすび」に関連する情報を深掘りして皆さんに発信していきたいと思います。
朝ドラ「おむすび」と前作の「虎に翼」を徹底比較
なぜ「おむすび」が評判が悪いのか?
その原因を探るべく、前作の「虎に翼」と各項目において比較してみました。
ドラマのタイトル | おむすび | 虎に翼 |
放送期間 | 2024年9月30日〜(2024年後期) | 2024年4月1日〜9月27(2024年前期) |
主演 | 橋本環奈 | 伊藤沙莉 |
描かれる時代 | 平成16年以降 | 昭和6年〜昭和49年(平成11年) |
主人公のモデル | 実在のモデルなし | 三淵嘉子 |
ヒロイン選定方法 | 橋本環奈へNHK側からオファー | 伊藤沙莉へNHK側からオファー |
脚本 | 根本ノンジ | 吉田英里香 |
ナレーター | リリー・フランキー | 尾野真千子 |
オープニング | B’z 「イルミネーション」 | 米津玄師「さよーならまたいつか!」 |
初回放送視聴率 *1) | 16.8% | 16.4% |
平均視聴率 | 16.1% (第一週) | 16.8% |
*1)ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯。
朝ドラ「おむすび」の初回放送視聴率は?
初回放送視聴率で比べると実はとても評価の高かった「虎に翼」よりも良かったようです。
しかし、第1週の途中から離脱した人が多くいたため、少し視聴率が下がってしまいました。
それだけ期待値が高かったとも言えますね。
また、NHK連続ドラマ小説は毎朝8時から放送されることもあり、視聴者の多くは比較的時間に余裕のある高齢層が多いようです。
家族の絆や人情を描いた作品が多く、昔ながらの価値観を大切にする高齢者層に共感されやすい内容であることが多いのですが、「おむすび」は第一週目からギャルが登場し、そういった層の視聴者には共感しづらく、少し抵抗感があったのかもしれません。
朝ドラ「おむすび」と「虎に翼」の舞台となる時代背景
やはり大きく異なる点として、「おむすび」と「虎に翼」の描かれる時代背景ではないでしょうか?
前作の「虎に翼」では昭和という激動の時代を背景に、女性が社会に出ていくという、当時の女性にとっては画期的な選択を描き、様々な困難にぶつかりながらも、夢に向かってひた向きに努力するヒロインの姿が視聴者に勇気を与える、そんなストーリーでした。
一方、今作の「おむすび」では高度経済成長期からバブル崩壊、そしてIT革命と大きな変化を経験した平成という時代を背景に、時代の変化の中で、若者たちが自分自身の価値を見出そうとする姿が描かれます。
視聴者は自分自身の人生と重ね合わせながら、時代の流れの中でどのように生きていくべきか、を考えさせられる場面が多くあるかもしれませんね。
そういう意味では、今を生きる若者たちに響く内容になっているのかもしれません。
実際、「おむすび」では、若年層の視聴率が比較的高いという特徴があります。
- 若年層(20代~30代): 前作の「虎に翼」よりも高い視聴率を獲得し、特に「虎に翼」の最終週からは2割以上も数字を押し上げました。橋本環奈さんの人気も影響していると考えられます。
- コア層(13~49歳)・Z世代(10代後半~20代後半): 同年代の他のドラマと比較して、高い視聴率を獲得しました。
- 中高年層(35歳~): 前作「虎に翼」との比較では、年齢が上がるにつれて視聴率は若干低くなっています。
やはりNHKも幅広い年齢層の方に朝ドラを視聴してもらいたいという想いがあるのでしょう。
狙い通り若年層の視聴率を上げることに成功していますし、若年層に伝えたいメッセージがダイレクトに伝わると思います。
私自身、「おむすび」の主役:米田 結(よねだ ゆい)と同じ時代を生きた、現在アラフォー世代なので、そういうの流行ったよな〜、とか懐かく想う部分と、ギャル未経験のまま大人になったタイプなので(笑)、ギャルの気持ちを共感することは難しくとも、家族の在り方や、自分との向き合い方など、身近な観点で共感できるところはあります。
姉と比較されること、親が過剰な心配性であることなど、私も嫌だったなぁ・・・と思い出しながら見ています(笑)。
「虎に翼」にもあったように、”一人の人間として見てほしい”という欲望はいつの時代も誰しもが想うことなのかもしれませんね。
朝ドラ「おむすび」には実在するモデルがいないオリジナルストーリー
前作「虎に翼」では三淵嘉子さんという日本初の女性弁護士をモデルにしたストーリーでしたが、今作「おむすび」では実在するモデルがいないオリジナルストーリーです。
モデルがいる作品の場合、忠実への興味から視聴者を惹きつけ、高視聴率を獲得する可能性がありますが、忠実との整合性や、モデルへの過度な脚色など扱いが難しい面もあります。
一方、モデルがいない作品の場合、作者の自由な発想で物語を展開できるということと、現代社会の様々な問題やテーマを扱うことが出来、幅広い層の視聴者に共感を得られる可能性があります。
ただし、視聴者の想像力を掻き立てる一方で、既存の物語との比較や、オリジナリティの不足といった課題もあります。
以上のことから、実在するモデルがいるかいないかで、一概に視聴率を左右するとは言い難いですね。
朝ドラ「おむすび」の見どころ
1. 橋本環奈さん演じるヒロイン・米田結の成長
- 平成を生きる若者の姿: バブル崩壊後の平成という時代を背景に、栄養士を目指す主人公・米田結が、夢に向かってまっすぐ突き進む姿。
- ギャル文化との出会い: 福岡のローカルなギャル文化との出会いを通して、結が自分らしさを見つけていく過程。
- 家族の絆: 温かい家族との絆が、結の成長を支えています。
2. 多彩なキャラクターと人間ドラマ
- 個性豊かな仲間たち: 結の周囲には、個性豊かな仲間たちが集まり、彼らとの友情や絆が、物語を盛り上げていきます。
- 家族の葛藤と成長: 家族それぞれの悩みや葛藤が描かれ、視聴者は共感することも多いでしょう。
- 時代背景を彩る人物たち: 平成という時代を彩る様々な人物が登場します。
3. 食を通じた心の交流
- 栄養士としての成長: 結が栄養士として成長していく過程で、食を通じて人々の心に触れていきます。
- 食卓の温かさ: 家族や友人との食卓のシーンは、心が温まるでしょう。
- 食文化の多様性: 日本の食文化の多様性が、ドラマの中で表現されています。
4. 平成という時代を彩る風景
- 懐かしい風景: 平成の時代を懐かしく思い出せるような風景や音楽が散りばめられています。
- 時代の変化: バブル崩壊後の日本社会の変化が、ドラマの中で描かれています。
- 若者たちの青春: 平成を生きる若者たちの青春が、キラキラと描かれています。
5. ユーモアあふれるストーリー
- ギャグ要素: ギャグ要素もふんだんに盛り込まれており、笑いを誘います。
- クスッと笑えるセリフ: キャラクターたちのクスッと笑えるセリフが、ドラマを盛り上げます。
その他
- 福岡・糸島を舞台にした美しい映像: 福岡・糸島の美しい風景。
- 橋本環奈さんの演技: 橋本環奈さんのフレッシュで魅力的な演技
- 豪華な共演者: 仲里依紗さん、佐野勇斗さんなど、豪華な共演者たち
これらの要素が組み合わさることで、「おむすび」は、笑いと涙、そして温かい感動を与えてくれるドラマとなっています。
朝ドラ「おむすび」と「虎に翼」を比較したまとめ
前作の「虎に翼」は非常に素晴らしいストーリーで、視聴者の評価も非常に良かったですが、「おむすび」の魅力を深掘りすることで、「虎に翼」とは違った魅力できっとこれからどんどん面白くなるんじゃないかと期待が膨らみました。
米田 結だけでなく、周囲の一人一人の人間がどのような悩みを抱え、夢を持ち、奮闘しながら成長していくのかが「おむすび」の見どころだと思います。
ぜひ、自分自身と重ね合わせながら見ていただけると、より面白く見れるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント