「虎に翼」山田よねの生い立ちとモデルになった人物は?轟との名シーンやよねを演じた土居志央梨のプロフィール

2024(令和16)年4月1日から9月27日まで放送されていたNHK連続テレビ小説「虎に翼」は日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをモデルにした昭和の法曹界が舞台の物語。

ヒロインの猪爪寅子(いのつめ・ともこ)を演じるのは、伊藤沙莉。

ついに最終回を迎え ”虎に翼ロス” がしばらく続きそうです。

「虎に翼」は脚本・演出はもちろんのこと、個性豊かなキャスト陣が更に素晴らしい作品にしてくれたなと感じます。

そんな出演者の方々の役柄やそのモデルとなった人物・出演者自身について深掘りします。

今回は寅子の明律大学女子部からの同期、山田よねさんとよねさんを演じた土居志央梨さんについて深掘りします。

是非最後まで読んで下さいね★

「虎に翼」山田よねを演じる土居志央梨のプロフィール

名前 土居志央梨(どいしおり)
職業 女優
誕生日 1992年7月23日(2024年10月現在32歳)
血液型 O型
星座 しし座
身長 168cm
出身地 福岡県
出身学校 京都造形芸術大学映画学科コース卒業
事務所 ファザーズコーポレーション
(小日向文世さん・田中美佐子さんらが所属)
主な作品 映画:「赤い玉」「リバースエッジ」、テレビドラマ:朝ドラ「おちょやん」大河ドラマ「青天を衝け」など
活動期間 2011年〜

3歳の時にクラシック・バレエを習い始め、高校卒業まで15年間にわたって学生ながらバレエ団の本公演にも数多く出演していたそう。

大学入学後まもなく舞台に主演、続いて出演した劇団姫オペラの第2回公演「花ちりぬ」(2011年)での妖艶な芝居が注目を浴びて、TBS「水戸黄門 第43回」最終回で将軍の側室役に起用されました。

2020年の「おちょやん」にも主人公・千代(杉咲花)が奉公した芝居茶屋「岡安」のお茶子、富士子役として出演しており、2024年の「虎に翼」で注目を集めました。

個人的には「虎に翼」で土居志央梨さんを初めて拝見した時、「見たことあるけど、何の作品に出演してたっけ?」ぐらいの認知度でしたが、「虎に翼」で山田よね役を演じたことで世間の人にその知名度を広め、好感度を高めたのではないでしょうか。

私自身、「虎に翼」で一番好きになった女優さんだったので、是非このブログで紹介したいと思いました。

「虎に翼」土居志央梨演じる山田よねのモデルとなった人物は?

土居志央梨さん演じる山田よねは、男装の女学生として描かれ、群れることを嫌い、自分の意思や考えをブレずにしっかり持って貫く、熱い闘志を燃やす女性です。

そんなよねのモデルとなった人物はいるのでしょうか?

調べてみるとよねのモデルとなった人物は久米愛(くめあい)さんではないかと言われています。

久米愛さんは寅子のモデルである三淵さんと共に、日本で初めて司法試験に合格した女性の一人です。

いつもスラックスを履いていて、つかつかと廊下を歩いていたと言われており、このパンツスーツのイメージが男装と重なることから「よねのモデルではないか?」と言われるようになりました。

しかし、よねのキャラクターや経歴と久米愛さんの人物像や経歴に大きな乖離があるため、久米愛さんの要素も取り入れつつのドラマオリジナルキャラである可能性も高いです。

久米愛さんは三淵嘉子さん、中田正子さんの3人で女性として日本初の司法試験合格者なのですが、ドラマでは山田よねは不合格となってしまいました。

また、久米愛さんは在学中に結婚していますが、山田よねは結婚していませんでしたし、恋愛には興味はないと話していましたね。

生い立ちについても久米愛さんは裕福な家庭で育ち、英語を得意としていましたが、山田よねは貧しい家に生まれました。

久米愛さんは持ち前の英語の外交力が認められ、海外に行くことも多くあり、国連の関係団体ともよく一緒に仕事をされていたようで、外務省の人たちにも頼られ、「もっと長く仕事をしてほしい」と頼まれるほどに優秀だったそうです。

久米 愛(くめ あい、1911年〈明治44年〉7月7日- 1976年〈昭和51年〉7月14日)は、日本初の女性弁護士の一人。日本の女性運動において指導的な役割を果した。旧姓・藤原。慶應義塾大学法学部教授の藤原守胤は実兄。

【略歴】

1911年、大阪府にて出生夕陽丘高等女学校、津田英学塾(現・津田塾大学)、明治大学専門部女子部を経て、1936年に明大法学部に入学。大学2年の時に結婚し、久米姓となる

1938年に高等文官試験司法科試験に合格し、中田正子、三淵嘉子と共に日本初の女性弁護士となる

1946年、明治大学短期大学教授に就任し、1966年まで務める

1950年、GHQの招待によりアメリカへ視察旅行する。同年、日本婦人法律家協会(現・日本女性法律家協会)を設立、会長に就任。以後、死去するまでの25年間にわたって会長職を務める

1959年以降、政府代表として度々国連総会に出席。婦選会館理事を務めるなど、市川房枝らとともに女性運動をリードした

1976年、膵臓がんのため死去。65歳没。

久米愛さんの略歴から、非常に優秀な方だったことがわかります。

今でこそ社会で活躍する女性は増えていますが、この時代に女性が勉学に励むことや、弁護士を目指す志を持ち、それを実現させることは想像以上に難しいことだったのではないでしょうか。

第一線で活躍するかっこいい女性という意味では、「虎に翼」で描かれた山田よねと通ずる部分がありますよね。

同じ女性として頭が下がります。。

「虎に翼」山田よねの壮絶な生い立ち

山田よねの壮絶な生い立ちが第13話で明らかとなりました。

第13話では女子部による法廷劇が行われますが、男子学生らの妨害により中止に追い込まれます。腹を立てたよねは男子学生を蹴り飛ばし、今後は女性らしい振る舞いを、と学長からも注意を受けました。

足を怪我したよねを住み込みで働くカフェーに送り届けた寅子たちは、よねが働きながら弁護士を目指していること、貧しい生い立ちと男装の理由などを知ることになる、そんな回でした。

百姓の次女として生まれたよねは、貧しい幼少期を過ごし、最愛の姉が15歳で東京へ売られ女郎となります。そんな境遇から逃れようと賢くあろうとしたよねは「私、女やめる。だからここにいたい。誰よりも働くから!お願いします!」と父に懇願するも聞き入れられず、逃げることとなりました。

そして、姉の紹介で「カフェー燈台」へ逃げ込み、ボーイとして働くことになったのです。

そこから数年後、女郎となった姉が体を売った金をずっと誤魔化されていたことが発覚しました。

誤魔化されていた金を取り戻す方法を自分なりに調べて助けようとしたよねでしたが、どうにもならない時に「力になろうか?」と弁護士が現れます。

彼に体を委ねるのと引き換えに代理人になってもらうと、本来姉は泣き寝入りになるところでしたが、その弁護士が「訴えるぞ」と言ったところ、あっさりと相手から金を取り戻すことに成功したのでした。

その弁護士は「法に勝る力なし」とよねに囁いて去っていきました。

そんな時、よねは女子のための法科の専門部が明律大に新設されることを新聞で知ります。

「私は欲しい。今の私のままで、なめ腐った奴らを叩きのめすことのできる力が」と決意し、必死に勉強して入学しました。

昭和初期の日本には、よねの姉と同じように親に売られた少女たちが大勢いたそう。

この頃日本経済は未だ回復していない時期を描いており、山田よねという一人の人間の視点から、昭和の日本にあった格差や女性が自立することの難しさ、悔しさ、恐怖を思い知りました。

「虎に翼」よね&轟の最強コンビによる名シーン

「虎に翼」で最も胸が熱くなったシーンは、第126回の父を殺し尊属殺人に問われる美位子(石橋奈津美)の最高裁の裁判ではないでしょうか?

弁護を務める山田よねは長官の桂場(松山ケンイチ)に対し、「暴力行為だけでも許しがたいのに背徳行為を重ね、畜生道に墜ちた父親でも、彼を尊属として保護し、子供である被告人は服従と従順な女体であることを要求されるのでしょうか」と問いかけます。

続けて、「それが人類普遍の道徳であるなら、この社会と我々も畜生道に墜ちたと言わざるを得ない。いや、畜生以下。クソだ」と言い放ちます。

桂場が「弁護人は言論に気をつけるように」と注意すると、すかさず轟(戸塚純貴)が「不適切な発言でした。お詫び申し上げます」と山田の代わりに謝罪します。

しかし、小声で「いけ!山田!」と後押しします。

その一連のやりとりが最高のバディ感を感じられ、胸が熱くなりましたよね。

視聴者の私もいけ!と前のめりに応援している瞬間でした。

ネットでは神回と言われ、皆さん同じような気持ちで見られてたんだな、と思いました。

そして、個人的に特に感動したのは、よくあるドラマの裁判のシーンでは難しくて内容が入ってこないことが多いのですが、この時のよねの弁論は非常にわかりやすく、議論されるべき論点が理解しやすく、善悪をどう判断すべきか、私自身も考えさせられるシーンでした。

山田よねを演じる土居志央梨のただならぬオーラと言葉の一つ一つを丁寧に訴えかけるその演技力に心を惹きつけられたのだと感じます。

また、この二人(よね&轟コンビ)がここまで視聴者に愛されたのは、「男女平等」というテーマを持つ今作で、よねは男装、轟は同性愛という個性を持ちながら性別を感じさせないキャラクターだったこと。

山田轟法律事務所の壁に墨書きされた憲法第14条の一節「性別において差別されない」を象徴しており、男女別の前に一人の人間であるということを背負った存在であったことが、視聴者も愛着を感じたのでしょう。

山田よね役の土居志央梨と共演した轟役の戸塚純貴は以下のように語っています。

「山田轟法律事務所」で相棒として活躍した山田よね役の土居志央梨に「もう何より。よねさんがね、土居ちゃんで本当に良かったなって思います。土居ちゃんありがとう」とした上で「また皆様とまたご一緒できるように、まだまだ大きくなって。作品一緒にできるように頑張りたいと思います」と締めた。

なんかこういうコメントも視聴者としては嬉しいですよね。

この二人で良かった、感動をありがとうと伝えたいです(笑

「虎に翼」山田よねを演じる土居志央梨と寅子の兄(直道)を演じる上川周作は大学の同級生だった!?

「虎に翼」山田よねを演じる土居志央梨と寅子の兄(猪爪直道)を演じる上川周作は京都芸術大学の同期だそうです。

土居志央梨さんへのインタビューで上川周作さんとの共演について以下のように語っています。

◆土居志央梨、“大学同期”上川周作と共演「なんだか変な気持ち」

― 大学の同期で今作では直道役を演じられている上川周作さんとは、どのタイミングで共演についてお話されたのでしょうか?

土居:確か衣装合わせのちょっと前ぐらいに、私がキャスト表に「上川周作」と載っているのを見て、「これって本当にあの上川周作かな…?」と思って本人に連絡をしたんです。そうしたら「決まったよ~」と言われました(笑)。

その時点でひとしきり感慨に浸ったというか、「人生でこんなことあるんだね」みたいな感じで話しました。

― 現場で初めてお会いしたときはどのような気持ちでしたか?

土居:なんだか変な気持ちすぎて、あまりちゃんと話せなかったです(笑)。大学生のときは2人でいてもふざけてしかなかったので、状況があまりにも違いすぎて…(笑)。終わってから色々話しました。

― 他の作品ではまだ共演されたことはなかったんですか?

土居:大学が主体になって作っている作品ではあったんですけど、それは大学の仲間たちが周りにたくさんいたので、私の中ではお仕事としてちゃんと共演するのは今回が初めての感覚でした。

上川周作さんが演じられていた猪爪直道は戦死してしまったので、土居志央梨さんとの共演シーンはあまり多くありませんでしたが、大学の同級生と同じ作品に出演するというのはとても感慨深いものがあるのでしょう。

また二人が共演されるのを期待したいですね。

「虎に翼」山田よねを演じた土居志央梨と共演者についてのまとめ

ここまで山田よねを演じた土居志央梨さんについて書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?

改めて彼女の存在が「虎に翼」という作品と我々視聴者に影響を与えていたか思い知らされましたよね。

虎に翼で大ブレイクした土居志央梨さんですが、10月11日放送スタートのテレビ朝日系連続ドラマ「無能の鷹」に”だるだる変人エンジニア”としてオレンジ髪のロングヘア姿で登場するようです。

今後ますます各テレビ局からオファーが殺到することでしょう。

私は彼女の活躍を陰ながら応援したいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました☆

 

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